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「表現者(クライテリオン)」におやじの記事掲載

小野耕資さんとの対談記事が掲載されております。

抄:今のいわゆるグローバル資本主義の社会は、主にお金に換算される資産、あるいはその資産を所有している人間を流動化させますよね。資本主義社会はこの流動性がなければ成り立たないと思うのですが、そういう無制限の流動性を生み出して、資産が特定の人間に集中できる仕組みを作ったわけです。
 個人主義や自由主義、進歩主義というのは、ある個人のところに富が集まるための仕組みを作るのに都合のいい考え方であり、そういう考え方に基づいて、人とマネーを流動化させて一極集中させるということを現在の社会はやっているわけです。その結果が今の荒廃した社会につながっていると認識しています。
 この問題を解決するための手段は、流動性に対して土着性を高めていくことです。つまり、何でもかんでも流動させてはいけないということです。今は土地も自然もお金で買えてしまうから、地方の土地もその地方のものでなくなってしまっていますが、そういうことをやってはいけない。土着のものを外に持ち出す個人主義的、あるいは自由主義的な考えは失敗したと認識すべきだと思っています。
 日本の場合、地域ごとの共同社会がまずあって、そこから徐々に広域化してきたわけです。ですが、その広域化が西洋近代によって極端になり、おそらく社会の考え方そのものが根本から崩されてしまった。そして、先ほど言ったように地域社会を崩壊させることによって流動性を高め、個人の自由競争に社会の将来を委ねてしまっているのが今のグローバル資本主義です。
 だから、そこをもう一回見直し、地域の土着性をどうやって高めていくのかということを考えていかないといけないわけです。また、土着という以上はある意味で独立して生きていく保証を得ないといけません。それは第一に衣食住の問題であり、だからこそ農は欠かせないわけです。