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秋の文化講習会終講

9月14日~16日に開催した「秋の文化講習会」が終講しました。
御代替わりの年、「天皇とみことのり」について講習しました。
天皇の御位とはどの様な意義があるのか、そして天皇の祈りは「みことのり」として顕されること等、現代の日本人が忘れかけている自らのアイデンティティーについて、御歴代天皇の「みことのり」を紐解いて勉強しました。
私たち日本人は、長い歴史の間、自らの意を宣る「いのり」を自らの規範「のり」としてきました。これは、きわめて自律的民主的社会規範です。
法治主義あるいは立憲主義のように、法の絶対的強制力に従属する他律的社会規範とは異なります。
そして、天皇(すめらみこと)の祈りは「みことのり」として顕され、それに国民が自主的に賛同するところに君民一体の国柄が形成されてきたのです。

特定の文化規範を普遍性があると称して、他の文化規範を排除し占領支配することを正当化する「文明論=グローバリズム」の時代は新自由主義による地球荒廃で終わりを迎えるでしょう。
そして、人類と地球の未来を健全に育む時代は、それぞれの地域の文化規範を尊重しあう「文化論=ローカリズム」によって再生されます。
私たちは、改めて、文明によって歴史的に消去されてきた私たちの文化価値を再認識しなくてはなりません。

今回の講習会の最後は、三石学さんによるご案内で熊野古道伊勢路の観音道~松本峠を散策しながら熊野の文化を学習しました。
その折、三石さんが「人が歩いてこその道。歩かなくなれば道はなくなる。」という言葉に大いに考えるところがありました。
日本人が歩いてきた道を現代の日本人は歩いていないのではないか。だとすれば、日本人が数千年にわたって作り上げてきた道はあっという間になくなってしまう。つまり、日本も日本人もいなくなってしまうのだ。
熊野古道を歩きながら考えたこと。
それは、日本人が、日本人で在り続けるためには、日本人が数千年にわたって歩き続けてきた道を私たちも歩くしかないのだと。