今回の勉強会では、私(荒谷)が「我国の防衛の歩みと現状」についてお話をしました。
米国の対ソ連略上の要求によって再軍備をした日本が、国防計画不在のまま防衛力整備を続けてきたこと、つまり、政府も国民も「戦う意志は不在のまま。日米同盟と防衛力さえ持っていれば抑止力になる。」と信じて疑わずに現在に至ったこと。
他方、安倍政権下に、我が国の防衛出動の地理的条件は、我が国領土への直接攻撃から他国への攻撃まで拡大され、岸田政権下に防衛予算は、後年度負担も含めると今や約1200億ドルと、戦争中のロシアを抜いて堂々世界第3位の軍事大国入りをした。さらに、防衛力の重点は国土防衛からスタンドオフ、つまり北京やウラジオストックだけではなく中国領土の東半分から東シベリア全域北極海までを攻撃できる敵国攻撃へとシフトした。そのように、突如出現した軍事大国が、ロシア国境において、世界での例を見ないほどのNATO運との共同訓練を実施している。NATOは、ウクライナ紛争終結に向かうトランプ大統領を批判して、ロシアに対する戦争継続を強烈に主張している。
防衛関係者は、ウハウハ喜んでいるようだが、明らかに国外の意図によって始まった日本の急速なる軍備拡張の意図は何なのか。事は抑止を超え戦争挑発行為(少なくともロシアと中国はそう見ている)に至っているが、日本政府と国民は、ロシア中国と戦争をする覚悟が出来ているのか、戦争計画・戦争予算・徴兵など具体的準備はできているのか。そもそも、中国とロシアと戦争をする目的は何なのだ?日本側の挑発に警告と対抗阻止はとっているが、順調に成長を遂げている中国にもロシアにも日本を軍事侵攻する必要性はない。情況は、ロシア・ウクライナ紛争開始前夜とほぼ同じだ。
いま日本では、WHOの暴走リスクや日本政府が自ら創った食糧リスク等多くの致命的リスクを抱えているが、日本を愛する国民が、これらの問題には立ち上がろうという動きが顕在してきた。しかし、この致命的軍事的リスクに関しては、愛国日本人ですら認識不足である。完全に占領メディアのプロパガンダにやられたままだ。それを考えると、現下、日本の最大のリスクは「日本が始める戦争」である。
荒谷流武道教室では、「入り身」について稽古しました。